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Amazonレビュー 1995年にリリースしたこの心ゆさぶるアルバムは、ブルース・スプリングスティーンがみずからの霊感のおもむくままにつくり上げたもの。
たぶんそのために、商業的にはさしたる成果を上げられず、もう1度スプリングスティーンと一緒に『Nebraska』のような暗い旅に出てみたいという忠実なファンだけが盛り上がるという結果となったのだろう。
『The Ghost of Tom Joad』の曲づくりをしていた間、スプリングスティーンがジョン・スタインベックの小説とウディ・ガスリーの曲に傾倒していたことは火を見るよりも明らかだが、この2人の影響が見られるのはタイトル・トラックだけではない。
風が吹きすさんでいるかのような本作の収録曲（たとえば、忘れがたい「Dry Lightning」や独創的な「Youngstown」）のそこかしこや、それらの曲が描き出す主人公がもがき回る姿にも見て取れる。
スプリングスティーンの代表作とはいえないまでも、間違いなく彼のベスト・アルバムのひとつ。
（Michael Ruby， Amazon.com）